本研究の目的は,人が擬人化エージェントを介して他者とコミュニケーションをする際に,どのように自分の意図や感情を表現するのかを明らかにする事であった.具体的には,(1) 操作者は自分の意思や考えをどのように表現するのか,(2) エージェントの振る舞いから,対話者は操作者の意思や考えを把握できるのかを実験的に検討した.本研究の成果は以下の2点にまとめられる. (1) 操作者は,自身が普段行っている方略をエージェントの操作に適用し,表情や動きの操作を行っている. (2) 対話者は,エージェントの振る舞いから,操作者が相手に何かを伝えようとする「意図」を持つかどうかをある程度は認識することができる.
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