• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

社会関与によるコミュニティ再生の可能性に関する実証研究-地域知能を軸として-

研究課題

研究課題/領域番号 26330385
研究機関国士舘大学

研究代表者

中根 雅夫  国士舘大学, 経営学部, 教授 (70217785)

研究分担者 杉野 隆  国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (40319025)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード地域リーダ / Everyday Maker / 地域知能 / 住民のつながり / 相互信頼の醸成 / RCの場の設定 / Empowerment / ご近所の底力
研究実績の概要

本研究は,地域コミュニティ(RC)の再生を促進するために「地域社会関与」に着眼し,RCの問題解決能力として「地域知能」(CI)を高めることがRC再生につながるという仮説を実証的に分析すること,及びCIの水準を推計するために開発する地域関与指標CIIモデルを使用して各RCのCIを測定し各RCの実態を比較調査するとともに,ICT(機械知能)のCI向上策としての有効性を確認することを目的とする。
26年度は,3地域のRCを対象に,RC住民間のつながりの実態,RCの地域知能に関する特徴・課題などに関する予備調査として次の三つを行った。①地域住民のつながり,コミュニティ活動の種類を定量的に把握するために関連する統計データを探索,②これまでの調査研究成果,他の調査報告をもとに,アンケート調査項目を作成,③東京都23区,関東地方主要市から,①の統計データをもとに因子分析を行い対象地域として北区,品川区,世田谷区の3区を抽出,④予備アンケート調査票を作成し,Webアンケート調査を実施し,回答結果を分析,までの活動を行った。現在,調査結果を分析中であるが,地域力の向上にとって不可欠な要件が明らかになってきた。なお,良好なRCと良好でないRCへの分類は27年度に行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

26年度の予定は三つであった。①「RCの現状に関する文献調査」に関しては,『統計でみる市区町村のすがた』(総務省統計局),特別区協議会所蔵の各種データベース,各区が発表している調査報告書,一般書籍などから23区のCommunity活動に関する調査データを入手した。②「RCの実態調査」に関しては,世田谷区役所と支所,二子玉川のRCの活動状況をヒアリングした。しかし,RCの地域活性化を目指すNPO法人とのコンタクトが取れなかったことにより,27年度に繰り延べした。③「アンケート調査作成」に関しては,予備調査のための調査票を作成し,昨年12月にWebアンケート調査を実施した。予算制約があるため,調査対象地域数を6から3に変更し,北区174名,品川区177名,世田谷区174名,合計525名の回答を得て,現在分析中である。その結果,地域力の向上にとって不可欠な要件として,a)コミュニティ・リーダ,b)地域住民が交流する「場」の存在,c)エンパワメント(住民の意識改革)d)つながり性向(内向き,外向き),e)相互信頼の醸成が認められた。また,ずさんな(一部)回答への対策,複数回答の選択方法の工夫,追加質問の必要性など,27年度の本格調査において参考にすべきことが見えてきた。
今回の予備調査によれば,北区→品川区←世田谷区というConnectivity(近接性)が読み取れるが,良好/良好でないという評価付けはまだできていない。

今後の研究の推進方策

地域知能CIの本質に関する理論の整理,説明因子の列挙,社会関係資本を超える政策性(Social Capitalは可観測性,地域知能は可制御性)を持ったモデルの構造などに関する議論,3区の区役所,地域活性化に関連しているNPO法人などへのヒアリングを行い,われわれの設定した質問項目の妥当性を確認したうえで,アンケート調査を実施する。1か所あたりnn人の回答者を予定する。
われわれが行った地域社会のつながりに関する実態調査結果(特色ある研究及び自主研究)及び本研究の地域コミュニティへのヒアリング調査結果を踏まえて,CIIモデルを作成する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 社会関与とコミュニティ再生に関する予備的調査研究2015

    • 著者名/発表者名
      中根雅夫,杉野隆
    • 雑誌名

      国士舘大学経営学会『経営論叢』

      巻: 5 ページ: 1,30

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi