既存の毒性試験と結果を直接比較できる新たなマイクロコズム試験系を開発し,個体,個体群,群集レベルでの統一的な評価法を確立することを目的とし,研究を行った.マイクロコズム試験系の構成生物は,生態影響評価の標準試験生物として用いられるムレミカヅキモとオオミジンコとした.毒性影響の指標(エンドポイント)としては「群集の動態」とすることで,既存の毒性試験結果との比較が可能であった.ただし,化学物質の作用パターン(どの生物に強く作用するか)の違いによって,種レベルと群集レベルで結果が大きく異なることがわかった.
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