共生クロレラを持つ原生生物であるミドリゾウリムシ(以下Pb)が、土壌結合性セシウムを土壌から解離させ、細胞内に高濃度に蓄積することを見出した。そこで、EDS法による元素マッピングを行い、セシウムの細胞内での移動経路を探った。その結果、セシウムはPb細胞内の共生クロレラ内の油滴顆粒にいったん蓄積された後に、ホストのPbの油滴顆粒へと移行していくことがわかった。また、Pbから油滴を単離し、SDS-PAGEと質量分析による含有タンパク質の網羅的解析を行った。さらに、走電性を利用したPbの分離・回収装置を試作し、80%以上の効率でPbを土壌懸濁液から回収できることも確認した。
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