炭水化物を多く含む食品廃棄物のメタン発酵を対象とし、前処理に生物学的エタノール化処理を行うことの有効性を検討した。期待される効果として、メタン発酵バイオガス中のメタン濃度の向上、基質分解性向上によるメタン発酵槽の小型化、の2点である。模擬厨芥を基質として、回分実験、半連続実験、連続実験を行った。 得られた成果は、前処理を行うことで、(1)バイオガス中メタン濃度が10~15%向上すること、(2)高負荷でもpH低下による酸敗が起こりにくくなるため高負荷・短時間での運転が可能になり装置小型化が可能になること、(3)汚泥の生成量が少なくなること、などであり、長期的に安定してその効果が得られる。
|