本研究は、50歳前後の成人女性の未来展望と未来展望に影響を及ぼす要因について、アンケート調査により実証的に検討することを目的とした。その結果、高齢期におけるソーシャルサポート期待は、子ども(とくに娘)とパートナーに対して高く、社会サービスに対して低いことが示された。将来における獲得感、喪失感については、加齢によって心身の機能や社会とのつながりを失っていくと感じている一方で、内面的には充実していくという感覚を持っていることが示された。さらに、これらの未来展望は、現在の生活状況や心理的発達(「個」の発達、「関係性」の発達)と密接に関連していることが明らかになった。
|