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2014 年度 実施状況報告書

サービス・ラーニングを通した持続的な大学教養教育改革と地域発展のモデル構築

研究課題

研究課題/領域番号 26350266
研究機関聖心女子大学

研究代表者

杉原 真晃  聖心女子大学, 文学部, 准教授 (30379028)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード評価基準 / サービスラーニングの質の向上
研究実績の概要

今年度は、サービスラーニングの質の向上を目的とした評価基準の試行的開発を行い、その意義についての検討を行うことができた。
サービスラーニングの持続的な発展にかかる課題として、学生の現地での活動の質が向上することが挙げられる。その「質」には、大学が求める基準と、サービスラーニングの受け入れ側である地域社会が求める基準の両方が反映される必要がある。そこで、今年度は、サービスラーニングの受け入れ側である地域社会の人々への調査を実施し、地域社会の人々が求める基準を反映させたルーブリックを試行的に開発した。そして、サービスラーニングの場において、学生に提示し、現地での活動を展開してもらった。その後、活動の質の向上にかかる自己評価とルーブリックの貢献度を調査したところ、ルーブリックが有意義に作用していたことが判明した。
ただ、評価基準のあいまいさ、提示時期等、問題も指摘された。次年度は、これらの問題を解決するための継続的な調査を行う必要がある。
また、サービスラーニングを通した、地域社会のニーズ自体の開発、授業終了後の学生の自主的・持続的な地域とのかかわり、自身の存在意義やアイデンティティの形成等の課題については、いくつか参与観察でうかがうことができたが、実証的な分析を行うには至っていない。次年度は、これらの課題についての調査・分析をさらに進める必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究で挙げている4つの課題に対して、およその見通しが持てるほどのプレ調査が進んだと考える。文献による調査も進んでおり、次年度の研究の基盤が形成されたと考える。
一方で、支給額の多少の減額、研究代表者の所属先の異動等の事情により、国内のフィールドワークにかかる予算の運営が厳しくなったため、海外調査を控えた。代替案として、積極的に海外の文献やウェブサイトで情報を収集したが、次年度はかかる諸団体への聞き取り調査を、メール等のICTを駆使することで、対応したいと考えている。

今後の研究の推進方策

基本的には研究は計画通りに進んでいるため、今後も計画にそって研究を展開していく予定である。
研究の課題である、現地での活動の質の向上にかかる評価基準の精緻化についての継続的な調査、サービスラーニングを通した、地域社会のニーズ自体の開発、授業終了後の学生の自主的・持続的な地域とのかかわり、自身の存在意義やアイデンティティの形成等について、今後、さらに調査・分析を重ねる予定である。
一方で、研究代表者の所属異動により、当初の計画に比べ、国内のフィールドワークにかかる調査費が嵩むため、海外調査費を充てる、ICTを活用する等の工夫を行いながら、研究を滞りなく進めたいと考える。

次年度使用額が生じた理由

申請時よりの減額、および研究代表者の所属先の異動等の事情により、国内フィールドワークにかかる経費の運営が難しくなったため、海外調査旅費を国内旅費に充てるとともに、次年度以降の国内フィールドワークの経費にも充てるため。海外調査については、ICTの活用等により代替するよう工夫していく。

次年度使用額の使用計画

次年度の国内フィールドワークに活用する。春に一回~二回、秋に一回~二回を基本とし、必要に応じて回数を増やす。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] サービス・ラーニングにおける現地活動の質の向上―地域住民と大学教員による評価基準の協働的開発―2015

    • 著者名/発表者名
      杉原真晃、橋爪孝夫、時任隼平、小田隆治
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 38(4) ページ: 341-349

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-05-27  

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