• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

発達性協調運動障害に併存する認知障害を鑑別するための機序と実用性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 26350584
研究機関帝京平成大学

研究代表者

金子 真人  帝京平成大学, 健康メディカル学部, 准教授 (40448923)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード発達性協調運動障害 / 視覚認知障害 / 線画同定課題 / ADHD / 発達性ディスレクシア / 眼球運動 / 注意障害
研究実績の概要

研究初年度である平成26年度は、発達性協調運動障害の鑑別基準値の作成のために定型発達児の基礎データの収集を都内小学校にて行った。対象は、保護者から研究への同意が得られた児童519名(1年61名、2年105名、3年77名、4年76名、5年91名、6年109名)である。データの解析にあたり、レーブン色彩マトリシス検査を施行し-1.5SD以内の成績を示し知的発達上で問題のない者を解析対象とした。検査課題は. ①グーパー交互運動、②左右手による拇指対向運動、③ビーズ紐通しにての量的指標の作成、④立方体透視図の模写の得点化指標の作成、そして「パタカ」による交互反復運動5回の時間指標の作成を行った。また、基準値作成のためのデータ収集とは別に、線画同定課題施行中の眼球運動指標を得るために予備的調査を20名の児童にて開始した。
現在は、定型発達児による発達性協調運動障害検出課題の基準値を解析する段階にある。同様に、定型発達児の線画同定課題遂行中の眼球運動の予備的解析を試みている。
基礎的データの収集および基準値の作成後は、ADHDおよびディスレクシア児を対象とした発達障害児へのデータ収集を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究初年度である平成26年度は、定型発達児の基礎的データを収集し基準値を作成することを目的としたが、これを受けて都内の小学校にて、基礎データ収集などの調査活動が順調に終了した。また、眼球運動の計測調査においても定型発達児の予備調査がほぼ予定通りに終了した。以上から当初の予定通りにデータ収集が可能となったため、概ね順調に推移していると判断した。しかしながら、現在データ解析に時間を要しており、夏季を目途に解析を終了したいと考えている。

今後の研究の推進方策

平成27年度以降は、ADHD児および発達性ディスレクシア児などの発達障害児を対象とした個別の臨床データを収集する予定である。同時に、作成した定型発達児の基準値を基にした解析方法などの検討を同時に進める予定である。そして発達性協調運動障害と認知障害の関係について検討および考察を進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

研究初年度は、データ収集に時間を費やし成果発表をほとんど行うことができなかった。そのため今年度は成果発表のためのデータ解析(人件費)と旅費に研究費を充当する予定である。

次年度使用額の使用計画

データ解析のための統計解析ソフトと解析機器および成果発表のための旅費に充当する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 有色透明フィルム使用が発達性読み書き障害児群の音読速度に与える影響について2014

    • 著者名/発表者名
      後藤多可志, 宇野彰,春原則子, 金子真人, 粟屋 徳子, 狐塚順子
    • 雑誌名

      音声言語医学

      巻: 55 ページ: 187-194

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 単語音読検査・簡易版の開発2014

    • 著者名/発表者名
      新開尚子、今井真紀、金子真人、春原則子
    • 学会等名
      第38回日本高次脳機能障害学会
    • 発表場所
      宮城県仙台市、仙台国際センター
    • 年月日
      2014-11-28 – 2014-11-29
  • [学会発表] 発達性読み書き障害児における仮名1文字や単語の単独提示音読課題と速読課題の関連2014

    • 著者名/発表者名
      大西博美、宇野彰、春原則子、金子真人、粟屋徳子、後藤多可志、狐塚順子、高橋純子、猪俣朋惠
    • 学会等名
      第59回日本音声言語医学会、
    • 発表場所
      福岡県博多市、アクロス福岡
    • 年月日
      2014-10-09 – 2014-10-10
  • [学会発表] 視知覚、視覚的注意スパン能力が漢字音読の正確さに及ぼす効果の検討2014

    • 著者名/発表者名
      蔦森英史、宇野彰、春原則子、金子真人、粟屋徳子、狐塚順子、後藤多可志、Sylviane Valdois、Teko Wydell
    • 学会等名
      第14回発達性ディスレクシア研究会
    • 発表場所
      東京都豊島区,帝京平成大学
    • 年月日
      2014-07-12 – 2014-07-13

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi