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2016 年度 実績報告書

新規エストロゲン受容体GPER遺伝子多型と動脈硬化の関連性

研究課題

研究課題/領域番号 26350906
研究機関國學院大學

研究代表者

林 貢一郎  國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (90433474)

研究分担者 家光 素行  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90375460)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードGPER / 遺伝子多型 / 動脈硬化 / 身体活動
研究実績の概要

本研究では,新規エストロゲン受容体であるGPER(G-protein Coupled Estrogen Receptor)遺伝子多型が動脈硬化指数や身体活動実施による動脈硬化抑制作用の個人差に影響するか否かついて検討することを目的とした。
健康な日本人1024名(20歳代~80歳代の男女)を対象とした。rs11544331,rs3808350,rs3808351の3つの遺伝子多型の判定を行い,BMIおよび体脂肪率,空腹時血糖値および血中脂質濃度,上腕血圧,動脈硬化指数である上腕足首間脈波伝播速度(baPWV),頸動脈コンプライアンスおよびスティフネスとの関連性について検討した。さらに,有酸素性作業能力の高低と動脈硬化指数との関連に及ぼすこれらの遺伝子多型の影響について検討した。
rs11544331多型については,マイナーアレルの頻度が少なかったため解析を行うことは不適当であると判断した。rs3808350多型は,男性では体脂肪率,女性では体重およびBMIと関連しており,男女を合わせた検討では,BMIと関連していた(いずれの指標もAA型で高値)。さらに,この多型は男性において総コレステロール濃度と,女性おいて血中グルコース濃度および中性脂肪濃度と,男女を合わせた検討では,血中グルコース濃度,HbA1c,総コレステロール濃度と関連していた(いずれもAA型で高値)。この遺伝子多型と上腕血圧および動脈硬化指数の間には有意な関係性は認められなかった。
rs3808351多型については,いずれの指標とも有意な関連性は認められなかった。また,これらの多型は有酸素性作業能力と動脈硬化指数との関係性に影響しなかった。
以上の結果より,健康な日本人男女において,少なくとも今回解析したGPER遺伝子多型は一部代謝指標に影響するものの,動脈硬化指数や身体活動の動脈硬化抑制作用の個人差に影響する多型ではないことが明らかとなった。

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公開日: 2018-01-16  

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