戦後、米軍統治下におかれた沖縄の視覚イメージの発生と展開について調査を行い、それらのイメージが戦前期に生み出された沖縄イメージとどのような関連性を持つのか、もしくは戦後に特有なものであるかという点について研究を遂行した。戦前の美術作品において沖縄が視覚的に表象される際に女性イメージが多用されるが、こうした動向は戦後においても、多用されることとなる。また、戦後に特有ともいえる慰霊の視覚イメージについては、「ひめゆりの塔」をはじめとする慰霊碑を調査し、幾人かの美術家がこうした慰霊碑に関わりを持っていたことが判明した。
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