都市経済学の分野では、都市形成の理由や、都市問題解決の研究は、均衡都市形状を分析することによって行われてきた。本研究では、企業の集積関数の仮定の設定に注目して、これらの研究を拡張した。従前、数値モデルでしか検討されてこなかった、複数都心が発生する条件を、本モデルで解析的に示した。 また、実際の都市構造を調査するために、公示地価を用いた実証分析を行った。そのことによって、モデルのパラメータの変化やオリンピックや大気汚染等の外的なインパクトが、複数都心構造をはじめとする複雑な都市構造や地価分布を変化させるかについて明らかにすることができた。
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