研究課題
基盤研究(C)
本研究では、為替相場の変動と市場の為替予想形成に関する研究を行った。論文「株式および外国為替相場の適正な価格変動からの乖離について」において、どのような価格変動が通常で、どのような価格変動が通常でないのかを新たに定義し、為替相場の変動をどのように予測するのが良いかを考察した。また、国際資本移動の影響に関する分析なども行った。為替介入後の為替相場のリバウンドについて検証した論文はPhysica A 誌に掲載された。
国際金融
為替相場などの経済変数は将来の見通しや楽観・悲観といった人々がどのように考えているか、どう行動するかによって変動する側面がある。人々の予想は非常に不安定で移ろいやすい。この点が自然科学と異なり、データが豊富にあったとしても分析が難しい点である。経済の動きを理解しようとした場合、人々がどのように予想するかは重要な問題であり、予想の在り方によって現在の行動が変わってくることになる。