研究課題
基盤研究(C)
東日本大震災後の社会意識や行動の規定因を解明することを目的として、東京都と福島市において、無作為抽出を伴う独自の統計的社会調査を行い、他のデータも含め分析を行った。主な分析結果として、被害金額と社会階層に関連はないが、将来不安感は社会階層に関する変数との関連があることが分かった。原発政策への志向は、年齢や社会不公平感に規定されていたが、階層帰属意識との関連はなかった。被災者支援については、仙台市よりも福島市において、避難者に対するさらなる支援に否定的な回答が多かった。健康と社会経済的要因には関連があった。被災地とそれ以外の地域を比較しつつ、実証的分析を行い成果を挙げることができた。
計量政治社会学、社会階層研究、統計的社会調査法