研究課題
基盤研究(C)
本研究の課題は、学歴の経済的な効用をコーホートごとの変化から捉えるとともに、教育機会の経済的な不平等を推計した父所得を用いて検討し、経済的側面からみた戦後日本の学歴社会の様態を明らかにすることである。まず(1)コーホートを基準に学歴の私的収益を求めると、高等教育の総収益は団塊世代を含むコーホートで最も高かった。(2)推計した父所得と中学校時代の成績とで構成したモデルで教育達成を分析した結果、この両変数は相補的に教育達成を規定し、その変化は高等教育進学段階での競合状態に対応していた。
教育社会学