研究1と2では、愛着不安と自己愛傾向が周囲の他者あるいはパートナーからの被受容感を媒介して攻撃性ならびに抑うつ傾向に影響を及ぼすという仮説モデルについての検討を行った。それらの結果、愛着不安と自己愛傾向は共に、一般他者もしくはパートナーへの攻撃性を高めること、さらに、それらの攻撃性への影響は、周囲の他者やパートナーからの被受容感によって媒介されることが示された。研究3の目的は、親密な関係破綻後のストーカー的行為の加害リスク要因を明らかにすることであった。分析の結果、男女共通で、愛着不安と過去の交際時の唯一性が、関係破綻後の独善的執着を高めることでストーカー的行為を増大させることが示された。
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