本研究の目的は,美術科学習における言語的活動や身体的活動等の効果と機能に着目し,それらを活用することによる教科目標への到達や人間形成の促進を解明することであった。本研究・3か年の成果は下記の4点である。 ①美術科教育における「質の高い意思伝達」を4カテゴリーに分け,構造化を試みた。②「見せる発話」の様態と機能を明らかにするとともに,発生機序に関する検討を行った。③中学校美術科学習における身体的活動の共有が美術理解にどのように関わっているのかを明らかにした。④生徒の鑑賞的体験を言語化することが,アクティブ・ラーニングの視点からも有効であることが示唆された。
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