簡約リー代数のスカラー型バルマ加群の間の準同型の分類問題は対応する一般化旗多様体上の直線束の間の同変微分作用素の分類に等価であり、表現論のみならず放物幾何においても重要である。この問題は40年以上の歴史があるがいまだ未解決のままである。本研究においてはこの問題に取り組んだ。研究期間内に得られた成果として特筆されるものは、一般線形リー代数の場合にこの問題を完全に解決したことである。また準同型の存在のための必要条件を導き出すために一般線形リー代数の場合にBorho-Jantzenの結果を使ったが、一般の場合を調べることを念頭において別証明を与えた。
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