研究成果の概要 |
射影多様体の埋め込みの構造とその定義方程式の関係について研究を行った. 射影空間の点でそこからの線形射影が像と双有理にならない点を射影多様体Xの非双有理中心点と呼ぶ. 本研究では,第一に,射影多様体Xの外の非双有理中心点の集合B(X)とXの内の非双有理中心点の集合C(X)が空でない場合を特徴付けた.応用として,次元n,余次元e,次数dの非特異射影多様体の正則数の上限を,e(d-e)+1以下であると改善した.第二に,これを利用してC(X)が1次元の場合の正則数は,幾つかの例外を除き,d-e+1以下になることを証明した.更に,これらの研究の間接的な応用として,行列の部分行列式についての結果を得た.
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