(1) 非アルキメデス的一意化の高次元の「軌道体バージョン」つまりトーション(ねじれ)付きの一般的な一意化現象の具体的理解という点では、従来知られていたMumfordによる偽射影平面に付随した現象の変形版として、偽射影平面を出力するトーション(ねじれ)付きの新しい一意化の現象を捉えることができた。 (2) リジッド幾何学本体の理論的基盤構築については、新しい空間概念としての「ヘンゼル型リジッド空間」というものについて初めて本格的な理論構築を行なった。これは従来のリジッド空間に比べてその数論幾何的・代数幾何的側面が強化されており、従来のリジッド幾何学では考えられなかったような性質を多く有している。
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