感染症数理モデルをより現実的に捉えるために,昨今,時間遅れの影響が考慮されている。解の正値性を保つ離散化は具体的な振る舞いを見るためにも重要であり,これらを時間遅れを含めた超離散型モデルにまで応用した。結果として,連続型・差分型・超離散型モデルで定性的性質の明らかな相関性があることを見出している。感染症数理モデルの超離散化の例は少なく,時間遅れまで言及できたことは有意義である。一方,大学院生らの協力のおかげで,数理生物モデルに由来する離散ハングリー可積分系に関して,漸近挙動等の性質や固有対の数値計算法等も導けた。関連する論文が多く掲載されている。
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