断熱状態の制御についてさまざまな手法や応用を提案した。その結果、動力学が一般に普遍的な構造を有していることを見出した。ハミルトニアンのエネルギーとしての役割と生成子としての役割を分割して考えることができて、後者は幾何学的な解釈が可能になる。これは量子系に限らず古典系や統計力学系にも適用される。 応用例のひとつとして、動力学を支配する方程式が古典非線形可積分系のLax形式と同様の構造をもっていることを見出し、それによって古典・量子動力学系において非自明な制御項を得ることに成功した。これまでに知られていた解が得られるとともに新奇な解を網羅的に得ることができる。
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