生育地がネットワーク状につながっているような害虫を考え変動環境下でどのようにすれば駆除できるかという問題を考えた.分散が環境に依存する場合,短期的に分散を拡大する方策が却って分散を抑制する可能性があることを明らかにした.また環境変動の時空間相関を考え,一般的に時間相関が強いと非一様性が高まり,空間相関が強いと非一様性が弱まることを確かめた.各居住地の個体数が冪分布になっており,非一様性は冪分布の指数で測ることができる.時空間相関を同時に導入したモデルでは,空間相関の原因が個々の場所にある場合と全体の環境にある場合とで結果が異なることが示された.
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