本研究の焦点は分岐パラメーターの値によって興奮性もしくは振動を示す素子を大域的に結合した集団の振舞である。興奮性とは、外からの摂動の強さがある閾値を超えると、大きな変動を示した後に固定点に戻ることを指す。このような素子の割合が増えていくと、系は動的相から静的相へと転移する(エイジング転移)。コントロールパラメーターは結合強度と全素子の分岐パラメーターの平均値である。本研究の主要な結果は、エイジング転移境界での分岐構造と秩序変数のスケーリング則および動的相にある境界についての理論である。もう一つの成果は位相振動子集団の感受率を求めたことである。
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