月と火星には,様々な惑星科学の科学的課題解決の鍵を持ち,また放射線や隕石から守られる将来の基地としても有用な,溶岩チューブが地下にあるとされる.本研究では,最新のリモートセンシングデータを利用し,その存在,分布を検証した.月,火星において,画像データから溶岩チューブの天窓となりそうな縦孔(凹み構造)を,新たに確認し,さらにレーダデータ,重力場データから,月での溶岩チューブの存在可能性を高める知見を得た.こうした成果は,論文などで発表され,公開されている.また,関連して,地下空洞に縦孔が開くことの検証を計算機シミュレーションで行い,実際,縦孔は溶岩チューブ構造に開いた可能性を高いことを示した.
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