アゾールと強酸から調製した酸アゾール複合体の触媒としての可能性を探索するためにN-グリコシル化反応を取り上げた。まず、種々の置換基をもつアゾールと強酸を反応させて、対応する複合体を調製した。この中から吸湿性がないものを選択し、適切に保護されたβ-D-リボフラノースを用いて条件検討したところ、過塩素酸オキサゾリウム誘導体が最も高い活性を示した。さらにオキサゾールの重合体由来の固相担持触媒を調製した。これを用いると、触媒由来の重合体が回収できるため、精製操作を簡略化できた。回収したポリマーは、酸で処理することにより再利用できた。酸アゾール複合体の触媒としての汎用性と利便性を高めることができた。
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