本提案では、集合状態で導電性を有する有機導体を用いた分子性電磁ナノコイルの開発を目指す。高導電性を示すことで知られている様々な有機導電性分子の両末端に、かさ高いキラル分子と水素結合部位を付与することで新規分子性導体を合成した。これらの誘導体を自己組織化させることで1次元ナノコイルを作製した。作製したナノコイル1本の電気伝導度を、PCI-AFMを用いて評価した。ナノコイルは電磁コイルとして機能することから、微小磁場発生の有無についてもMicro-SQUIDを用いて評価する。分子性電磁コイルは、磁場存在下で電流が発生することから、ナノシステムにおけるパワーソースになると期待できる。
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