自動車や重機では衝突や転倒時に乗員を守る代表的な箱型フレームとその補強だけでは,最弱部位で変形が始まるとその部位に集中して崩壊が進展し乗員を守るための空間の確保や目標とする衝撃エネルギーの吸収が困難となる。そこで剛性を保ちつつ変形量や変形荷重を制御することができる軽量で優れた衝撃吸収構造部材を開発するための変形モード制御手法を提案するため,新しい一体構造の圧縮‐膨張型衝撃エネルギー吸収部材を適切にフレーム構造物に配置し締結することで全体の変形モードを制御し荷重変位が安定変形する崩壊部位制御型フレーム構造を提案しそのメカニズムの把握により製造コストや開発コスト削減が図れる設計技術を明らかにした.
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