高濃度CO2環境下において、水稲の収量に対するO3影響が変化するか調べた。O3とCO2の暴露実験を実施するために、1年目に小型オープントップチャンバーにO3発生装置やCO2添加装置を導入した実験装置を作成した。2~3年目の2作期において、水稲4品種に対するO3とCO2の暴露実験を実施し、収量などに及ぼす影響を調べた。全品種とも高CO2(+140ppm)により収量が増加する傾向、O3の増加に伴う収量の有意な低下が認められた。高O2環境下におけるO3による収量低下程度は現状レベルのCO2でのO3影響とほぼ同様で、140ppmのCO2濃度上昇ではO3感受性は大きく変化しないのではないかと考えられた。
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