本研究ではイネのフラボノイド型ファイトアレキシンであるサクラネチンの誘導的生産における鍵酵素遺伝子OsNOMTの転写制御機構を追究し、JAシグナル伝達経路の転写因子OsMYC2が相同性bHLH型転写因子であるOsMYLとの相互作用を通じて、OsMYC2の活性化を引き起こすことを示した。また、鉄欠乏関連因子OsIDEF2によるOsMYC2の転写活性化能の増強など、新規因子によるOsNOMTの転写制御の可能性も示唆し、OsMYC2がJAシグナル伝達経路の未同定の転写因子群の転写カスケードの制御により様々な代謝経路に転写レベルで影響を持つことが示された。
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