高齢化に伴う各種疾患は問題となっている。本研究は、加齢に伴う疾患の予防と治療に対するきのこの効果を検証した研究である。きのこの栽培法や成長ステージによって機能性成分は変化する。その生体に対する影響を精査した。加齢に伴う病理所見は、炎症や免疫の低下などが最初に発現する。きのこの摂食量、きのこの加工法、きのこの摂食方法が血流と炎症などの改善に関与するメカニズムを明確にした。また、きのこの多機能性の要因は、比較的低分子の糖鎖とアミノ酸が血液脳関門を通過し、脳内モノアミンの産生や脳幹に作用して酵素やホルモンの分泌を促進し、各受容体に作用することを確認した。
|