環境変動に対する外洋域動物プランクトンの応答を明らかにするために、音響式流向流速計(ADCP)アーカイブデータから動物プランクトン動態を復元した。西部亜熱帯域および北極海にて研究を実施した。 ADCPから得られた音響散乱強度は、動物プランクトンバイオマスと高い相関を示し、動物プランクトン動態の復元に有効であることを明らかにした。亜熱帯性動物プランクトンの鉛直分布は、混合層の形成、再成層化、中規模渦の通過、月齢など物理環境の影響を受けていると考えられた。北極海の動物プランクトンバイオマスは、2000年代初頭から2010年代初頭にかけて増加しており、海氷減少と水温上昇の影響を受けたと考えられた。
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