デジタルカメラは近接距離上の物体の特徴を画像として取得可能なある種のセンサと言える。高価な分光計に比して、広範囲な対象を一度に画像として取得できる優位性を持つ。カメラレンズに赤外フィルターを当てて近赤外画像を取得し、可視光画像と組み合わせ、植物の活性度を表す「植生指標」を高精度に推定できた。この推定植生指標の2次元空間分布図を作成すると,画像の影領域に対応する領域で,植生指標値の異常に高い領域が出現した。この異常高領域の除去のためにカメラ画像の最低輝度の閾値を定め,閾値以下の輝度を持つ画素を植生指標の推定から除くことが、カメラ画像から推定する植生指標の高精度化に有効であった。
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