甚急性乳房炎の予後判定においてエンドトキシン(ETX)活性値の評価は有用であるが実用的ではない。近年、携帯用ETX測定器(PTS)が市販されたのでCow Side Test(CST)として牛の炎症性疾患の予後診断に有効か評価した。65頭の生乳を用いた。100倍希釈生乳ではPTSおよび標準法であるリムルス比濁時間法(KTA)の測定値間で有意差が認められた。200または400倍希釈生乳では両測定方法ともにPTSおよびKTA法の測定値間で有意な相関が認められた。PTSは実験室法であるKTA法と比較して、同等の正確度、感度、相関が認められた。本法はCSTとして生乳中ETX活性値の測定が可能である。
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