グリセリンモノオレイルエーテル(GME)用いて、ヘキサゴナル液晶の水分散体であるへキソソーム(HEX)を、フィタントリオールを用いて、キュービック液晶の水分散体であるキューボソームを調製した。これらの液晶にフルルビプロフェン(FLU)を封入し、in vitroの皮膚浸透性試験を行ったところ、FLU溶液と比べ両液晶製剤からのFLUの皮膚浸透性は有意に改善した。HEXの系における薬物皮膚浸透性改善のメカニズムついて放射光X線回折測定を用いて評価したところ、製剤適用による角層の長周期ラメラ構造の周期の乱れとHEXの構造変化が認められ、これらがFLU薬物の皮膚浸透性改善に寄与しているものと推察された。
|