散剤調剤時に発生する医薬品粉じん低減を目的とし、環境改善やより曝露の少ない医薬品への切り替え提案を視野に入れた調査を実施した。モデル実験を用いた医薬品粉じん測定では、大気中の粉じん量が空気清浄機の運転により有意に抑えられた。ロキソプロフェンナトリウム製剤を用いた先発医薬品と後発医薬品の比較では、飛散性の高い製剤はプラスに帯電し、他製剤に比べて粒子径が小さいことが判明した。薬剤師721名へのアンケート調査では、日常業務の散剤調剤において医薬品曝露を意識している薬剤師が70%以上存在することも明らかになった。本研究の結果は、調剤現場の医薬品汚染低減への足掛かりになると考える。
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