我々は最近様々な生理機能や癌の転移に関与する細胞外小胞エクソソームへの積荷ソーティング機構におけるスフィンゴシン1-リン酸(S1P)シグナリングの重要性を見出した。本研究では、癌転移に関わる積荷のエクソソームへのソーティングにおけるS1Pシグナリングの役割を明らかにすることを目的とした。結果、受容体型チロシンキナーゼc-Metや一部のmiRNAのエクソソームへのソーティングにS1Pシグナリングが関与することが明らかとなった。現在癌転移との関係解明に向けてin vivoレベルでの研究を継続しており、本研究課題の達成によりS1Pシグナリングをターゲットとする癌転移抑制剤開発への発展が期待できる。
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