本研究課題では、膵内分泌細胞における大Maf群転写因子のβ細胞における機能の類似点と相違点を明らかにした。MafA(-/-)マウスとβ細胞特異的MafB(-/-)マウス、MafA(-/-)MafB(+/-)マウスの3系統の比較を行なって、MafAはβ細胞の発生に関与しないものの機能的成熟に重要であること、逆にMafBはβ細胞の正常発生に重要であるものの、β細胞特異的MafB(-/-)マウスは成獣において明らかな表現型を示さないことを明らかにした。 さらに治療応用を目的に、肝臓細胞に、他のβ細胞関連遺伝子とMafAまたはMafBを遺伝子導入したところ、MafAの方がβ様細胞誘導効率が優れていた。
|