SFTS は新しいウイルス SFTSV によるダニ媒介性感染症である。SFTS の致死率は高齢者で極めて高く,現時点で有効な治療薬が存在しない。そこで,本研究では抗ウイルスアッセイ系の構築を行うとともに,それを用いて種々の薬剤の抗 SFTSV 効果について検討した。本法を用いて,既に抗 SFTSV 活性が報告されている,リバビリンおよびファビピラビルについて検討したところ,それらの EC50 値は,それぞれ 40.1 ± 16.3 および 25.0 ± 9.3 μM であった。さらに,アモジアキンに選択的な抗 SFTSV 効果を認めた(EC50 = 19.1 ± 5.1 μM)。
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