生後の血球は骨髄で産生され、白血病細胞の増殖の主な場も骨髄であるが、血球産生においては環境が重要であり、最近、間葉系間質細胞が様々な因子を産生して正常および悪性の造血環境の主体を担うことがわかってきた。私達は基本的転写共役因子複合体メディエーターを構成するMED1が様々な造血環境因子を産生すること、中でもぺリオスチンを産生して正常および悪性造血の環境を担うことを見出した。ぺリオスチンは骨髄間質細胞で産生され、血球との接触により産生が促進し、インテグリンαvβ3という受容体を介して、骨髄間質細胞自身に、またおそらくは血球側にも直接、働くことによってこの機能を発揮すると考えられる。
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