ヨードトランスポーター NIS は、甲状腺のほか、乳癌や胃癌でも発現しており、腫瘍組織での発現増強は腫瘍を標的とした放射性ヨード治療の可能性を示唆する。われわれは胃癌細胞株 MKN45 において、核内受容体RXR の刺激により NISの発現が誘導されること、AKT阻害剤によりその効果が増強されることを見出した。さらに、タンパク質合成阻害剤によるNIS発現誘導作用を見出し、2種のNIS発現誘導剤(レチノイドおよびタンパク質合成阻害剤)がもたらす miRNA発現プロフィールの変化について検討した結果、新たな NIS遺伝子発現増強剤の候補を確定した。
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