わが国で開発されたCAVIは、従来法で問題視された血圧依存性がなく、動脈硬化性疾患の有無やリスクの重症度を反映する血管機能検査である。本研究では、CAVI値が将来の冠動脈イベント発生の予測因子になるかを明らかにするため、5年間の前向き調査を行った。対象は1003例、平均観察期間は6.7年、9.0%が新規イベントを発症した。CAVI値で4分位に分けると、冠動脈イベントは分位が上がるほど高かった。Cox比例ハザードモデルでは、CAVIの1上昇、男性、喫煙、糖尿病、高血圧が、冠動脈イベントへの独立したリスクであった。CAVI高値が冠動脈イベント発症の独立した予測因子であることが示された。
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