本研究では、寒冷地に居住する中年期女性の尿失禁の有病率と尿失禁のタイプ、尿失禁に関連する要因について検討した。 平成26年度調査は、800人のうち173人から回答があり(回答率21.6%)、自己申告による尿失禁の有訴率は34.1%、平成27年度調査は37.2%(回答率19.5%)、平成28年度調査は43.7%(回答率34.9%)であった。このように有訴率は3年間で9.6%上昇した。尿失禁の頻度は、「おおよそ1週間に1回、あるいはそれ以下」と比較的軽度であり、「せきやくしゃみをしたとき」の腹圧性尿失禁が有意に多かった。歩行時間は尿失禁に伴う生活の質に有意に影響にしていた。
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