本研究はDPC別医療コスト分析用DWHを構築し、データマイニング技法を用いて、医療コストに影響を与える因子発見に適した手法の評価を目的とした。2011年~2015年の肝細胞癌の初回入院・初回治療の365例について分析した。その結果、k-mean法によるクラスタリングでは、在院日数のみがコストに関連していた。高コストとなる費目分析については、ニューラルネットワークによる機械学習のみ分析可能であった。データを機械学習用の274例と評価用の91例に分割し、機械学習したモデルで、評価用の費目から、高コストになるか否かを判定させた。その結果、80%以上の確度で費目名から高コストと判断することができた。
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