日本では悪性腫瘍に対して西洋薬及び東洋薬(漢方薬)を組み合わせて治療が施される。本研究ではマウス悪性黒色腫(B16細胞)を用いて、十全大補湯(JTT)のNK細胞の活性ならびに、免疫チェックポイント薬との併用によるJTTの有効性を調査した。 今回の結果、JTT投与群ではB16細胞の肺転移が有意に抑制され、NK細胞を予め除去したモデルではJTTの効果は消失した。JTT投与群ではIL-12およびIFN-γの活性化を介してNK細胞の細胞障害性が有意に増加することが示唆された。さらにJTTおよび抗PD-1抗体との併用によりB16細胞の転移抑制作用は強化された。
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