膠原病患者で肺高血圧境界領域からの早期治療介入が病勢の進行に与える効果や安全性を明らかにすることを目的に行った。境界型患者37例を対象に、右心カテーテル留置下運動負荷で平均肺動脈圧が30mmHg以上に上昇した31例を早期薬物治療介入群(E群)と非介入群(N群)に割り振り、1年ごとに同様の検査で両群間での血行動態各指標の違いを検討した。最大運動負荷時の平均肺動脈圧はE群で低下傾向に対しN群では上昇傾向を認め、運動時平均肺動脈圧の増加量やそれを心拍出量の増加量で除した割合はN群で有意に上昇していた。運動誘発性肺高血圧症に対する早期薬物治療介入は病勢進行抑制に安全かつ効果的であることが示唆された。
|