IgA腎症の病因は未だ不明な点が多い。既存の報告から、IgAの糖鎖修飾変異には遺伝的な要素が関与していることが示唆される。今回我々は、ddYマウスから樹立された100%早期にIgA腎症を自然発症するgrouped ddY (gddY)マウスおよび発症率がgddYよりも低いHIGA マウスを用いてマイクロサテライトマーカーで解析を行い、糖鎖修飾に密接に関わる遺伝子領域の同定を検討した D12Mit20周辺領域に責任遺伝子がある可能性が高いことがわかったが、本研究期間内で全てを評価することは困難であった。今後、網羅的に全遺伝子を比較検討できるよう、次世代シーケンスによる評価などの導入も検討していく。
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