マウス腎尿細管におけるCa感知受容体(CaSR)の局在を調べ、その機能解析を行った。CaSRは、ヘンレの太い上行脚(TAL)と皮質集合管のB間在細胞(IC-B)に発現していた。IC-BのCaSRの発現量は、アルカリ負荷で増大し、酸負荷で減少した。無機リン(Pi)制限食(標準食: 1%Pi、低Pi食:0.1%Pi、無Pi食:0.02%Pi)による血液・尿pH変化とIC-Bの応答を調べた。低Pi食(1 wk)により血液[P]は変化しなかったが、血液[Ca]は有意に上昇し(8.2 mg/dl)、尿はアルカリ化し、代謝性アシドーシスを示した。この間IC-B管腔膜のPendrin発現が有意に増加した。
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