これまでERE-GFP導入ER陽性乳癌細胞から樹立した8種類のホルモン療法耐性モデル細胞の研究から、ドライバーシグナル経路の変化による複数の耐性機序の関与を明らかにした。そこでAI耐性株、fulvestrant耐性株等を用いて、その癌幹細胞性を、スフェア形成能、SP画分解析、CD44/CD24発現のFACS解析などから検討したところ、ER発現を有するホルモン療法耐性株は一様に高い癌幹細胞性を示すのに対して、ER発現を失ったホルモン療法耐性株は従来の癌幹細胞性マーカーは低いことが明らかとなった。進行再発乳癌の新規治療法開発に重要な知見と思われる。
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