仮説「PKAリン酸化による宿主赤血球側のPf受容体蛋白質の、膜骨格からの解離はマラリア原虫の赤血球侵入の必要条件となる」について検証し、膜骨格蛋白質デマチンの、未同定の結合相手(マラリア原虫の受容体の可能性がある)はPKAリン酸化により膜骨格から解離すること、一方、Pf受容体であることが知られているグリコフォリンA、グリコフォリンCはPKAリン酸化による膜骨格からの解離が起らないこと、を明らかにした。 また、アンタゴニストを用いた解析ならびにRNAseq解析から、Gsを介したPKAシグナリングに加えてGqを介する経路もマラリア原虫による赤血球侵入に関与している可能性が示された。
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