もやもや病は小児~若年成人に好発する進行性の脳主幹動脈閉塞症である。もやもや病の疾患感受性を高める遺伝子としてRNF213遺伝子が知られている。しかし発症には本多型以外に他の遺伝的要因の存在が強く疑われる。そこでRNF213遺伝子以外の責任遺伝子同定を目的に65家系の全エキソーム解析を行い原因遺伝子の検索を継続中である。全エキソーム解析によって既知疾患責任遺伝子に病的変異を有するものが2例あり、もやもや病とこれらの疾患との関連が新たに示された。また本遺伝子が、典型的なもやもや病のみでなく、片側もやもや病や類もやもや病といった周辺の病態とも広く関連することを統計学的に確認した。
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